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【映画】毒戦

 

『毒戦』2012(製作)・中国・香港/梅田ブルク7(大阪アジアン映画祭)/鑑賞日 2013.03.08./星4

 大阪アジアン映画祭のオープニング作品として上映されたのを梅田ブルク7で鑑賞。ジョニー・トー杜琪峰監督の舞台挨拶付き。監督は、初めて全篇大陸で撮影した映画であり、いろいろ制約も多かった、と語っていた。中文ウィキペディアでは、重慶のマフィア一掃運動に取材したものとされており、もしかするとその運動を指揮した薄熙来の失脚なども映画製作に困難をもたらしたのかもしれない。トー監督は『奪命金』でも大陸公開版は、最後にヒロインが自首するように内容を変更させられたようであり、この映画でもその手の制約はあったのかもしれない。が、逆に言えばそのような勧善懲悪という大枠のルールを守っておけば、それなりに製作の自由が保証されたのではないか。

 というわけで、後半で林雪ら、顔なじみの香港人キャストがどっと登場すると、一気にいつものジョニー・トー・ワールドが展開する(それにしても林雪、日本の女性たちに人気のようで、彼が登場するだけであちこちからくすくすと笑い声が起きていた)。息をつくアクション、予想を上回る展開、そしてスタイリッシュな中でどこかユーモアを感じさせる映像。

 前半のおとり捜査の部分でも、コミカルな要素がちらほら。特に笑ってばかりのマフィア「哈哈哥」のモノマネを孫紅雷がするシーン。孫紅雷とルイス・クー古天楽は、『強奪のトライアングル』に次ぐ共演。十年以上前に大陸ドラマで見た時から気になっていた女優・黄奕は、どうも映画では出演作品に恵まれていない印象があるが、この映画の彼女はなかなか印象的だ。

 途中、聾唖者の兄弟が登場したり、吃音症の男が登場したりするが、そういえばトー監督の映画には何らかのハンディキャップを抱えた人間が多く登場する気がする。『強奪のトライアングル』のトー監督パートではヤク中?の林雪。『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』ではジョニー・アリディ演じる言葉の通じない外国人、等々。

 ロケ地は天津と珠海であるが、それぞれ津海と粤何とか、と言い換えられ、架空の地名となっていた。天津は私にとっても留学していた土地であるが、主に郊外の経済技術開発区で撮られているようで、あまり馴染みがなく残念。車のナンバーはそのまま「津」が使用されていた。

 

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